大関への昇進
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/07 05:38 UTC 版)
詳細は「昇進伝達式」を参照 番付編成を所管する審判部が、ある力士を大関に昇進させたいと判断した場合、審判部長は、日本相撲協会理事長に当該力士の大関昇進の可否を審議する臨時理事会の開催を要請する。理事会での審議の結果、当該力士の大関昇進が決定すると、協会から使者が当該力士のもとへ派遣され、昇進伝達式が行われる。当該力士は、翌場所の番付発表を待たずに、この時から大関として扱われる。よって昇進伝達式の後、翌場所の番付発表までは、大関ではあっても同じ大関の中での順位(東か西か、あるいは正位か2枚目以降(以前の張出)か)がまだ発表されていない状態となる(ただし近年のケースでは、翌場所の番付では新大関は角番大関の有無に関わらず原則同じ大関の中で最下位となる)。大関の推挙は、理事会の賛成を経て満場一致でなければならないとされ、理事会で異議があったとしても昇進者は慣例的に「満場一致で賛成」された扱いとなる。現行制度下では理事会において大関昇進が否決された例はなく、審判部長が臨時理事会の開催を要請した時点でマスコミ報道においては大関昇進が内定していると扱われている。 なお、関脇が大関の地位を狙うことを「大関取り」と呼ぶ。協会内では「昇進の機運」という表現が用いられる。場所前から「大関取り」の話題が持ち上がることもあれば、場所前は「大関取り」と見られていなかった力士が好成績のため場所途中から「昇進の機運」が急浮上する事例も見られる。
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