大西洋を横断する短波中継計画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/14 07:00 UTC 版)
「フランク・コンラッド」の記事における「大西洋を横断する短波中継計画」の解説
1922年5月16日、英国でラジオの試験放送を開始したメトロポリタン・ヴィッカーズ電気会社は元英国ウェスティングハウス電気製造会社である。英国ではマルコーニ科学機器会社のライトル2MTが1922年2月14日に、ロンドン2LOが同年5月11日に定時放送を初めており、メトロポリタン・ヴィッカーズ電気会社のマンチェスター2ZYによる試験放送が5月16日に続いた。 1922年夏、メトロポリタン・ヴィッカーズ電気会社のフレミング(A.P.M. Fleming)は放送技術のノウハウを相談するため、元・親会社であるウェスティングハウス電機製造会社を訪ねた。その際に8XSによる短波中継計画の話を聞いたフレミングは、経験豊かなKDKAの番組をマンチェスター2ZYへ短波中継する事を願ったが、まだこの時点では夢物語だった。 1922年10月18日、英国郵政庁GPOの調停で、英国放送会社BBC(British Broadcasting Company)が誕生。メトロポリタン・ヴィッカーズ電気会社のマンチェスター2ZYはマルコーニ科学機器社のロンドン2LOとともに、新会社BBCへ移管された。 1923年3月4日より始まったクリーブランドKDPMへの短波中継が順調に滑り出した頃、メトロポリタン・ヴィッカーズ電気会社はウェスティングハウス電機製造会社と技術提携を結び、「大西洋横断短波中継」に合意した。そして8XSの短波中継波を英国で受信するために、マンチェスター郊外のチェシャー州アルトリンチャムに短波受信所を建設すると同時に、受けたKDKAの番組を中波で再送信するために中波放送の実験局の開設準備を始めた。
※この「大西洋を横断する短波中継計画」の解説は、「フランク・コンラッド」の解説の一部です。
「大西洋を横断する短波中継計画」を含む「フランク・コンラッド」の記事については、「フランク・コンラッド」の概要を参照ください。
- 大西洋を横断する短波中継計画のページへのリンク