大井川鐵道スハフ1形客車とは? わかりやすく解説

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大井川鉄道スハフ1形客車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/11 00:55 UTC 版)

大井川鉄道スハフ1形客車
スハフ1形(千頭駅にて)
基本情報
運用者 大井川鐵道
製造所 帝國車輛工業
製造数 5両
投入先 井川線
主要諸元
軌間 1,067 mm
車両定員 40
車両重量 8 t
全長 10,000 mm
車体長 9,400 mm
全幅 1,830 mm
全高 2,600 mm
制動装置 自動空気ブレーキ
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大井川鉄道スハフ1形客車(おおいがわてつどうスハフ1がたきゃくしゃ)は、大井川鉄道(現・大井川鐵道)が井川線向けに導入した客車

概要

中部電力専用鉄道時代に製造された車両である。1953年昭和28年)に帝國車輛工業でスハフ3 - 7の5両が製造され、1954年(昭和29年)年4月に竣工した。スロフ1形が来客用として製造されたのに対し、こちらは作業員輸送のために製造されている。

現在稼動している客車では珍しいオープンデッキが特徴で、車両限界の関係から側窓の上辺から屋根が始まっている。車端のデッキ部分では、乗降の際に頭をぶつけないように、独特のカーブで切り取られた形状になっている。窓は1段下降窓、車内はロングシートである。座席は当初はすべて板張りであった。

定員は立席なしで40名となっているが、車内は床から屋根までが1,850 mmとなっており、デッキ扉部分ではさらに低い。

スハフ3が1984年(昭和59年)1月5日付で廃車となったのをきっかけに廃車が進み、現在では主にイベント用としてスハフ4・6の2両が在籍している。かつて千頭 - 川根両国間で運行されていた、DB1形牽引の「かわかぜ号」の専用客車だった。

スハフ5・7は1999年平成11年)に窓枠が撤去され、屋根板を取り外した後に金網を貼ったセミオープンのトロッコ客車に改造され、「かわかぜ号」の専用客車として使用された。しかし、安全上の問題や、牽引機に列車保安装置を設置することが構造上不可能であるため、同列車の運行を取り止めることとなり、運用を離脱。2004年(平成16年)3月31日付で廃車となった。長らく千頭駅構内や両国車両区に留置されていたが、2012年(平成24年)10月にスハフ7が千頭駅付近にある道の駅「音戯の郷」に引き取られ、エントランス前に保存展示された(窓枠が撤去されたままの状態となっている)。残るスハフ5は同年11月解体された。

参考文献

  • 保育社『私鉄の車両14 大井川鉄道』[要文献特定詳細情報]
  • ネコ・パブリッシング『RM LIBRARY 96 大井川鐵道井川線』[要文献特定詳細情報]
  • 交通新聞社『私鉄車両編成表 '00年版』
  • 交通新聞社『私鉄車両編成表 '04年版』




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