多重階乗
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 08:10 UTC 版)
より一般に多重階乗 (multifactorial) は、連続した整数の積である通常の階乗 n!、一つ飛ばしの積である二重階乗 n!!、二つ飛ばしの積である三重階乗 n!!! または n!3、三つ飛ばしの四重階乗 n!!!! または n!4 などを総称して言う。 三重階乗の例 1、4、28、280、3640。 2、10、80、880、12320。 3、18、162、1944、29160。 4、28、280、3640、58240。 5、40、440、6160、104720。 6、54、648、9720、174960。 7、70、910、14560、276640。 8、88、1232、20944、418880。 9、108、1620、29160、612360。 10、130、2080、39520、869440。 四重階乗の例 1、5、45、585。 2、12、120、1680。 3、21、231、3465。 4、32、384、6144。 5、45、585、9945。 6、60、840、15120。 7、77、1155、21945。 8、96、1536、30720。 9、117、1989、41769。 10、140、2520、55440。 定義 一般の k-重階乗 n!k は正整数 n に関して帰納的に n ! k = { 1 if n = 0 , n if 0 < n < k , n ( ( n − k ) ! k ) if n ≥ k . {\displaystyle n!_{k}={\begin{cases}1&{\text{if }}n=0,\\n&{\text{if }}0<n<k,\\n\,\left((n-k)!_{k}\right)&{\text{if }}n\geq k.\end{cases}}} と定義できる。これと異なる定義として 定義 z ! ( k ) = z ( z − k ) ⋯ ( k + 1 ) = k ( z − 1 ) / k ( z k ) ( z − k k ) ⋯ ( k + 1 k ) = k ( z − 1 ) / k Γ ( z k + 1 ) Γ ( 1 k + 1 ) . {\displaystyle z!^{(k)}=z(z-k)\cdots (k+1)=k^{(z-1)/k}\left({\frac {z}{k}}\right)\left({\frac {z-k}{k}}\right)\cdots \left({\frac {k+1}{k}}\right)=k^{(z-1)/k}{\frac {\Gamma \left({\frac {z}{k}}+1\right)}{\Gamma \left({\frac {1}{k}}+1\right)}}.} とするものもある。
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多重階乗
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/20 19:02 UTC 版)
詳細は「多重階乗」を参照 定義 1 二重階乗が(一重の)階乗の概念を一般化するのと同じ仕方で、整数値多重階乗 (multiple factorial, multifactorial) あるいは「歩み」となる正整数 α を明示して α-重階乗、α-階乗 (α-factorial) 函数 n ! ( α ) = { n ⋅ ( n − α ) ! ( α ) if n > 0 ; 1 if − α < n ≤ 0 ; 0 otherwise. {\displaystyle n!_{(\alpha )}={\begin{cases}n\cdot (n-\alpha )!_{(\alpha )}&{\text{ if }}n>0;\\1&{\text{ if }}-\alpha <n\leq 0;\\0&{\text{ otherwise. }}\end{cases}}} は二重階乗を一般化する。n! が負の整数に対して、および n!! が負の偶数に対してそれぞれ定義されないことと同じように、n!α は α の負の倍数において定義されない。 定義 2 また同様に、α の倍数より 1 大きい z における値が z ! ( α ) = z ( z − α ) ⋯ ( α + 1 ) = k ( z − 1 ) / α ( z α ) ( z − α α ) ⋯ ( α + 1 α ) = k ( z − 1 ) / α Γ ( z α + 1 ) Γ ( 1 α + 1 ) {\displaystyle z!^{(\alpha )}=z(z-\alpha )\cdots (\alpha +1)=k^{(z-1)/\alpha }\left({\frac {z}{\alpha }}\right)\left({\frac {z-\alpha }{\alpha }}\right)\cdots \left({\frac {\alpha +1}{\alpha }}\right)=k^{(z-1)/\alpha }{\frac {\Gamma ({\frac {z}{\alpha }}+1)}{\Gamma ({\frac {1}{\alpha }}+1)}}} となることに着目してほとんどの実数および複素数に対して定義域を延長できる。 ガンマ函数を用いた最後の式はもとと比べて非常に広く定義されるもので、この定義により z!(α) は負の実軸上にある k の負の倍数を除く任意の複素数に対して定義された函数と見なせる。そして「z ≡ 1 mod α なる整数 z に対しては z!(α) = z!(α) を満たす」という意味でこの二つの定義は両立する。 z!α がほとんどの複素数 z に対して延長できることに加え、α も任意の正実数値としてこの定義は意味を為す。さらに言えば、k = 1 のとき、定義される函数 Π(z) はパイ函数である。また k = 2 のときは、奇階乗の複素変数への拡張に一致する。
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