多重間接話法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 23:21 UTC 版)
「パルメニデス (対話篇)」の記事における「多重間接話法」の解説
本篇は、かつてのソクラテス、パルメニデス、ゼノンらのやり取りを、そこに居合わせたピュトドロスが、プラトンの異父弟アンティポンに教え、それをクラゾメナイ人のケパロスが聞き、後日読者に語るという、多重に間接的・伝聞的な構成となっている。こうした形式は、プラトンがこの作品を、古い時代のそれなりに虚構性の高い内容であると示唆すると同時に、しかし他方で自分の兄弟などプラトンに身近な人間を伝聞者として混ぜることで、プラトン自身が聞かされていた史実も含まれ得るものとして、すなわち「虚実ないまぜ」なものとして、読者に提供しようとしている意図を反映したものだと考えられる。
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