外来魚駆除の取り組み
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/09 06:06 UTC 版)
伊豆沼には数多くの種類の魚が生息し、漁も行われている。1995年(平成7年)以前の漁獲量は毎年30トン程度あったが、1996年(平成8年)以降3分の1程度にまで急激に落ち込んだ。この間オオクチバス(ブラックバス)が登場、増加し、フナ・コイ類はやや減少にとどまった。激減したのはそれより小型の魚で、かつてはコイ・フナと並んで多く獲れたゼニタナゴなどは1997年(平成9年)以降ほとんど獲れなくなった。生息数は100分の1になったと推測される。原因としては、オオクチバスが在来魚を捕食していることが考えられる。 そこで県内水面水産試験場は、オオクチバス用の人工産卵床を開発。2004年(平成16年)からこれに卵を産ませて稚魚になる前の段階で捕獲し、オオクチバスの今以上の増加を防ごうとしている。この試みは「伊豆沼方式」として、外来魚駆除に取り組んでいる他の地域にも広まりつつある。 駆除のためにつり上げられたオオクチバスは、県内のマリンピア松島水族館が飼育している大型淡水魚の餌として活用されていた。 継続的な駆除の結果、2015年にゼニタナゴが再確認された。
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