外来音の扱い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/12 04:18 UTC 版)
「ロシア語アルファベット」の記事における「外来音の扱い」の解説
ロシア語は歴史的に他言語から音を借用することがあったため、現在のロシア語では使用されていない音を扱った様々な慣習が存在する。例として、ロシア語アルファベットには[h]の音はないが、英語やドイツ語からの借用語にはこの音が含まれており(特に固有名詞に多い)、日常的に使用される単語にこの音が含まれている。表記は年代によって異なり、比較的早く取り入れられたгаллюцинация [gəlʲutsɨˈnatsɨjə] (hallucination) といった単語ではhの音に ⟨г⟩ を当て/g/と発音するが、近年になって使用されるようになった単語、例えばхобби [ˈxobʲɪ] (hobby) では⟨х⟩を用い、/x/と発音する。 似たような例として、元の言語では[θ]で発音していた単語を借用語として取り入れる際、Тельма (Thelma) のように/t(ʲ)/)で発音するが、Фёдор (Theodore) や Матве́й (Matthew) のように早期に入ってきた単語に対しては/f(ʲ)/や/v(ʲ)/の音で発音している。 また、借用語には一定の傾向がある。例として、フランス語やドイツ語からの借用語に関しては、硬口蓋子音や軟口蓋子音は/u/の前で弱く発音する。例えば、ドイツ語のKüchelbeckerはロシア語ではКюхельбе́кер [kʲʉxʲɪlˈbɛkʲɛr]となる。
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