売上と回収
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 15:09 UTC 版)
ホストクラブは客に対するホストの売上が収入の柱であるが、その売上の回収先は客だけとは限らない。《売り掛け》と呼ばれる後日精算を前提とした売上(客にとっての借金)があった場合、店舗はその客に売上をたてていたホストの給与から売り掛け分を差し引くことができる。売り掛けの回収はホストが担当する。売り掛けは売上を増やすことができるため、ホストが店舗に対して売り掛けの上限を上げるよう要望を示すこともある。売り掛けを払うために客は店舗に直接支払いにいく必要があるため、売り掛けを払おうとしてホストクラブに行きながら、新しく売り掛けを作ってしまうケースを『「ぴえん」という病 SNS世代の消費と承認』著者の佐々木チワワは指摘している。客が売り掛けを払えなければ、ホストクラブはホストへ請求し、状況次第では分割払いにしてでも最終的には必ず売り掛けの金額を回収する。そのためホストは店舗に対して借金を抱えることもある。ただし東京地方裁判所(東京地裁)にて1995年10月28日に出された、債務不存在確認訴訟の判決では、ホストクラブが客の売り掛けについて一方的にホストへの貸付金にしたことを無効とした。売り掛けの仕組みは愛田がホストクラブに持ち込んだ。 この売り掛けの金額が数百万円以上に及ぶと、《高飛び》といって客だけでなくホストも支払いから逃亡してしまうことがある。高飛びしたのがホストの場合、店舗に勤める内勤の従業員がホストを連れ戻そうとする。 全国にチェーン展開しているホストクラブでは、売り掛けの回収に法律に詳しい社員と弁護士が連携し、客に対して差し押さえを実施して売り掛けを回収するケースもみられる。ホストクラブのVISIONを経営する麻比奈哲寧は、週刊誌『FRIDAY DIGITAL』にて、顧問弁護士を通して客から売掛金の回収を行う旨を説明している。
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