堆積地形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/19 15:20 UTC 版)
モレーン 氷河が削り取った砂礫が氷河の末端や底に堆積してできる波状の小丘をなす地形。氷河末端の末端モレーン・両側の側モレーン・氷河底の底モレーンに分けられる。 氷堆丘(ドラムリン) 氷河の流動方向に長軸を持ち、流動方向下流側に緩く傾斜する楕円型の小丘。群をなして分布することが多い。氷河の底で形成されたものが、氷河が後退・消失したときに地表に出現する。砂礫あるいは基盤岩のみから形成されるもの、基盤岩の丘を堆積物が覆っているものなど、構成物質は多様である。したがって、一概に堆積地形に分類するには難がある。定義上は、構成物質や堆積・侵食の別は含まず、形状の特徴のみによる。 エスカー 氷河の中の融水に含まれる岩屑が、自然堤防のように氷河の方向にそって堆積することによってできる地形。 ケイム段丘 氷河縁に砂礫が堆積することによってつくられる急斜面の丘。 ザンドル 氷河の末端から流れる融水が河川となるまでにできる扇状地状の地形。氷河性河流扇状地とも言う。 釜状陥没地(ケトル) 氷河の融水が洪水や堆積などの作用によってザンドル内に形成する、円形の湖。 また、氷河によって運ばれた堆積物を、一般的にティルという。ティルが大規模になるとモレーンやドラムリンと呼ばれる。ティルの中でも大きな岩石は、周囲の氷河堆積物が長い年月を経て流失・風化しても残存する場合があり、周囲の地形と異をなした迷子石になる。
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