城端駅行幸と全国植樹祭
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 02:26 UTC 版)
かつて城端駅は木炭生産地であった東礪波郡平村や同郡上平村からの物資集散の要地であった。1947年(昭和22年)に昭和天皇の行幸を迎えるに当り、富山県の林業関係者の間においてはその視察を仰ぎたいとの要望が高まったので、城端駅における木炭出荷状況の視察が計画され、同年10月31日にこれが実現することとなった。その際、昭和天皇は「樹を植えていますか、樹を植えているだろうね」、「治水のこともあるから、なるべく植林するようにしてくださいね」と発言し、植樹について軫念している様子であったので、富山県知事(当時)の館哲二は急遽関係者と相談の上、婦負郡細入村笹津字古坂において昭和天皇に植樹していただくことにより、林業奨励の紀念とする計画をたて、昭和天皇にその旨を奉伺した。昭和天皇はその計画を聴許したので、戦後初めての天皇による植樹が富山県において実現し、これが契機となって1948年(昭和23年)には東京都青梅、1949年(昭和24年)には神奈川県仙石原において天皇による記念植樹が行われ、1950年(昭和25年)4月には山梨県甲府市において第一回全国植樹行事ならびに国土緑化大会(全国植樹祭の旧称)が開催されるに至ったのである。この由来から富山県は植樹祭発祥の地であるともいわれる。
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