地理及び経済
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/23 08:12 UTC 版)
イスラーム百科事典はトルコのクルディスタンは、トルコ全体のうち、少なくとも17の県を含んでいると記載している。これらの県には、エルズィンジャン県、エルズルム県、スィヴァス県、カルス県、マラティヤ県、トゥンジェリ県、エラズー県、ビンギョル県、ムシュ県、アール県、アドゥヤマン県、ディヤルバクル県、スィイルト県、ビトリス県、ヴァン県、シャンルウルファ県、マルディン県、ハッキャリ県があり、同時に、「クルディスタンの境界は不正確で、どの地域まで含むか正確に判断することが困難である」と強調されている。 1987年に、4つの新しい県、シュルナク県、バトマン県、ウードゥル県、アルダハン県が上記諸県の領域からトルコ行政区画に新設された。これらの領域に関して統一的な行政的区分は設けられておらず、またトルコ国家は同領域に対し「クルディスタン」の語を用いることを拒絶している。加えて、上述地域に関しては、より広域な地理区分南東アナトリア地域(Güneydoğu Anadolu Bölgesi)および東アナトリア地域(Doğu Anadolu Bölgesi)を形成する一部としている。 この領域は、アナトリアの南東の隅に存在する。この領域は3700mを越える山々と、乾燥した山岳高原から形成され、トロス山脈弧の一部をなす。この地域は極度の大陸性気候であり、夏は暑く、冬はひどく寒い。それにもかかわらず、この地域は肥えた土地であり、伝統的に穀物と家畜を平原部の都市に供給していた。地方経済は、畜産と小規模農業が主要産業で、国境地域では密輸(特に石油)が主要な収入源としてこれに加わる。大規模な農業と工業活動は、地域における最大のクルド人口をもつ都市ディヤルバクル周辺の低地において主要な経済活動となっている。しかし、何十年もの抗争や、高い失業率は同地域からトルコ国内各所および外国への移住を引き起こしている。
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