地方分権化の波
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/21 15:36 UTC 版)
サッチャー政権下に地方分権の流れが始まり、1997年の住民投票の実施によりウェールズへの権限委譲が実施され、ウェールズ議会(National Assembly for Wales)にある程度の自治権が認められた。 その後、2007年ウェールズ総選挙によってウェールズ議会に独立した立法権が認められた。これは、2006年ウェールズ統治法(Government of Wales Act 2006)によりウェールズ議会政府(Welsh Assembly Government)の第1次立法権が認められたことによるものであるが、民事及び刑事の裁判所を通じて形成される法体系はイングランドとウェールズで統一されたままである。 ウェールズのイングランドとの大きな違いとして、ウェールズ語の使用もある。これは、イングランドを除きウェールズだけにおいて適用される法律によるものである。連合王国の議会制定法である1993年ウェールズ語法(Welsh Language Act 1993)は、ウェールズ語をウェールズにおいて公共領域に関する限りで英語と等しい地位のものとしている。ウェールズ語はまたウェールズの裁判所においても使用することができる。 伝統的に、法域としてのイングランド及びウェールズは単にイングランドと呼ばれてきたが、この用法は、この数十年においては政治的に受け容れがたくなってきている。
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