地域周辺の伝説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/08 10:02 UTC 版)
伝説によると、死期が近づいてきたアパッチ族のワウトノマ酋長は、誰が部族の統治者として彼の後を継ぐかという問題に悩まされていた。二人の最もすばらしい勇者、トノパーとトコムは、お互いにライバルで不倶戴天の敵であっただけではなく、ともにワウトノマ酋長の娘のカリを争っていた。カリの気持ちはトコムに傾いていた。ワウトノマ酋長はトノパーとトコムを側に呼び、告知した。「私はもうすぐ死ななければならず、お前たちの一人が酋長として私を継がなければならない。今晩お前たちは長いナイフを持ち、互いに戦って決着をつけなければならない。生き残った者が酋長であり、私の娘、カリの夫となるであろう」。 命令されるまま、二人の勇者はナイフを持ち死闘の中で会った。どちらの勇士も知らなかったことは、カリがそばに隠れていた事実であった。トノパーのナイフがトコムの心臓に突き刺さった時、若い女は隠れた場所から飛び出し、トノパーの命をナイフで奪い、彼女も自害した。 ワウトノマ酋長にこの愁嘆場が示された時、悲嘆が彼を覆い、彼は娘のナイフを自分の心臓に深く突き刺し、苦痛で大声で叫んだ、「トコム…カリ!」と。 酋長の臨終の言葉からわずかに変化して、今日町と山の名前に「トゥクムカリ」として残っている。という話である。ある者はこの民話をジェロニモのものにしている。より疑い深くてあまりロマンチックではない歴史家は、「トゥクムカリ」という単語はコマンチェ語の単語で横になってなにかを待つという意味の「トゥクヌカル」から派生していると信じている。大昔に山(実際にはメサ)はコマンチェの監視所であったので、この説明には歴史的な真実性がある。
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