地域別の色へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/10 10:22 UTC 版)
になると、国鉄再建において地域密着経営が謳われる中、地域の事情に応じたカラーリングの車両を走らせるという思想が現れることになる。 その嚆矢ともいえるのは、1979年に登場した117系電車で、前述の関西急電色を彷彿させるクリーム1号地にぶどう色2号の帯を巻いたデザインで登場した。また、福塩線に投入された105系電車では、黄5号地に青20号の帯を巻いたデザインが、身延線の新性能電車への置き換えのために投入した115系電車では、赤2号地にクリーム10号の帯を巻いたデザインが採用された。特急形においても、1981年に登場した185系電車では、クリーム10号地に緑14号の斜めストライプを3本入れるという、当時の国鉄としては斬新なデザインが採用された。 また、ほとんど「首都圏色」のみとなっていた気動車においても、この考え方は波及することになり、1985年には相模線のキハ35系気動車において、クリーム1号地に青20号の帯というデザインが採用された。 117系電車の色(クリーム1号とぶどう色2号) 福塩線の色(黄5号と青20号) 身延線の色(赤2号とクリーム10号) 185系電車(クリーム10号と緑14号) このように、一部の地域・路線を走る車両にのみ専用の塗装するという考え方は全国的に拡大し、多くの地域カラーを生み出した。この動きはJR化によって更に顕著となり、イメージチェンジも図られることになった。この結果、国鉄色をまとった車両は急速に減少することになった。
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