国民軍との違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/27 01:02 UTC 版)
徴兵制または志願制による国民軍の軍人も、その多くは報酬を受け取っているが、彼らを傭兵と呼ぶことはない。それは、その歴史的経緯に由来する。 元来、兵役は自己の属する共同体を維持するための義務であり無報酬であった。この事から兵役=血で贖う税という意味で血税という言葉が生まれている。「多くの国では初期にあっては装備品ですら各人の負担であった。しかし長期の戦争を戦い、国土を拡大、あるいは防衛するためには、兵役を務める者とその家族の生活を保障する必要がある。この生活保障の必要性から、兵役に報酬が支払われるようになったのである」 「マリウスの軍制改革」も参照 このように、国民軍の軍人は元来無報酬(義勇兵。現在でいうボランティア)であり、純粋な職業としてではなく、共同体に属する者としての義務を果たしているという性質上から、給与が支払われていてもこれを傭兵とは呼ぶことはない。 上記のように、国民軍を編成する方法以外に、もう一つ長期戦を戦う方法がある。それが傭兵である。国民軍が、一定の市民的義務を負う者によって編成されるのに対して、傭兵はこの様な義務を負わない、主として報酬を目的とする者であるという違いがあるのである。
※この「国民軍との違い」の解説は、「傭兵」の解説の一部です。
「国民軍との違い」を含む「傭兵」の記事については、「傭兵」の概要を参照ください。
- 国民軍との違いのページへのリンク