国後島への渡航
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 07:45 UTC 版)
第38回クルーズに於いて、ピースボートは日本・ロシア間の領土問題となっている国後島へ渡航した。領土が他国に占拠されている状態で日本人が渡航してしまうと、その領土があたかも相手国の領土であるかのごとく入域することになる。そのため、北方領土に対する日本の法的立場を害することになるおそれがある。こうした危惧から日本の外務省はピースボートに対し事前に渡航自粛要請をしていた。しかし、ピースボートは渡航を敢行した。クルーズ後の2002年10月31日に、外務省は欧州局ロシア課長名でピースボートに改めて自粛を要請した。 ピースボート側は、外務省側からは事前に国後島への渡航に関して「問題はない」との回答を受けており、日露市民相互の信頼関係を築くための国際交流の一環であり、まったく正当なものだと主張しているが、外務省は同省の見解を歪曲したものであると指摘している。またピースボートの訪問は、外務省の見解に沿うようロシア政府の領土であることを認めない、ビザなし、パスポートなしの形で行われたとしているが、政府はそのようにロシア側に承諾をとること自体が日本の法的立場を損なうものであるとしている。
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