器具の破損
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 05:10 UTC 版)
根管治療中に器具が分離(破損)することがあり、それは施術中に使用された金属製ファイルの一部が歯の内側に残ることを意味する。 許容レベルの洗浄および成形が既に完了していて、断片を除去する試みが歯を損傷させてしまう恐れがある場合、ファイルの断片は取り残されることがある。患者を不安にさせる潜在要素ではあるものの、金属支柱、アマルガムの詰め物、金歯、義歯の 金属焼付ポーセレン など、歯の内側に金属を入れるのは比較的一般的である。ファイル分離の発生率は治療が行われている歯の狭さ、湾曲、長さ、石灰化、歯根の数に比例する。分離したファイルの障害物による洗浄不完全な根管から生じる合併症は、外科的根管治療で対処可能である。歯内治療用ファイルの破砕リスクを最小限にするためには以下のことが挙げられる。 窩洞形成ではファイルを直線的に根管内へ導入できるよう確保する 大きいニッケルチタンファイル(NiTi)を使用する前に進入路を作る 製造元の推奨する速度およびトルク設定で回転式機器を使用する ファイルの過剰使用を防ぐためファイル使い捨ての方針を採用する 根管内へ挿入する前にファイルを毎回徹底的に検査する 十分な量の洗浄液を使用する 急カーブや裂開した根管での回転式ファイルの使用を避ける
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