嘉靖本の登場とは? わかりやすく解説

嘉靖本の登場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/02 03:04 UTC 版)

三国志演義の成立史」の記事における「嘉靖本の登場」の解説

現存する演義最古刊本は、嘉靖元年1522年)に木版印刷された『三国志通俗演義』である。これを嘉靖本と呼ぶ(後述春本等も嘉靖年間刊行であるため、区別して張尚徳本呼ばれることもある)。全24巻240から成る巻頭には「晋平陽侯陳寿史伝後学本貫中編次」と題されている。首巻弘治甲寅1494年)の庸愚子(蒋大器)による序文三国志通俗演義序」、嘉靖壬午1522年)の修髯子(張尚徳)による「三国志通俗演義引」「三国志宗寮(人名目録)」をそれぞれ載せる庸愚子の序文には『演義形成の過程記される。それによれば『三国志』など正史の類は難解であるため、庶民の間で野史でたらめな史伝)が広まり、『平話のような作品作られたが、言葉卑しく誤りが多い。そこで羅貫中各種史書慎重に取捨選択してまとめ『三国志通俗演義』と名付けた、とある。また「好事者そろいて相写す」とあることから、出版印刷文化花咲嘉靖年間以前は、専ら書写によって鈔本作られていたと推測される。これを原「三国演義」と呼ぶ。この原「三国演義」の一つとして想定される有力な候補弘治7年1494年)の序を持つと思われる弘治本である。

※この「嘉靖本の登場」の解説は、「三国志演義の成立史」の解説の一部です。
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