吸入式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/14 09:09 UTC 版)
ペン軸内にインクを吸入するための機構が内蔵されているものを吸入式といい、吸引式と呼ばれることもある。ボトルインクに入ったインクを吸入して用いる方法で、後述するカートリッジ式や、コンバーター(吸入器)式のものよりも多くのインクを一度に充填することができる。万年筆が考案された当初から使われている形式で、現在でも高価格帯の製品を中心に多くのモデルで製造されている。 かつては吸入装置はさまざまな方式があったが、現在の吸入装置のほとんどは回転吸入式と呼ばれるピストンを上下させることでインクを吸い上げる方式のものになっている。使用できるインクの種類が多いうえ、インクを出し入れするときに細かいゴミなどを同時に掃除することが可能であり、それがメンテナンスとしての役割も果たす(パーカー、モンブランなどの一部のメーカーは洗浄成分をインクに混入させている)。カートリッジ式を採用した製品では、コンバーターを装着しない限りこの掃除機能は望めない。しかし、後述のコンバーター(吸入器)式に比べると、構造の劣化が危惧されメンテナンス性の問題があるうえ、ペン内部の洗浄がしづらいといった欠点がある。
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