各種の批判
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/17 07:13 UTC 版)
ロバート・ローゼンタールによる実験の方法をめぐっては批判もある。現在でも激しい議論がなされている。ロバート・ローゼンタールの実験に参加した教員は、実験の際、名簿はざっと一度見ただけであると言い、さらに名簿に記載された子供達の氏名は記憶していなかった。スピッツの再実験においてはピグマリオン効果は認められないということで、再現性は否定されているとする学者もいる。 人間におけるピグマリオン効果では教師によるえこひいきの問題、チートの問題と切り離せないとする学者もいる。 また、ピグマリオン効果は、教育にたずさわる者に対しての心得として説明されることがあるが、ピグマリオン効果は、「教師が学習者に対して教える」というのがおおまかな構図であるため、学習者が自ら学習を行っていくという視点が不足しているのではないかといわれることもある。 教育経済学者の中室牧子(『「学力」の経済学』ディスカヴァー・トゥエンティワン 2015年p.48)では“「あなたはやればできるのよ」などといって、むやみやたらに子どもをほめると、実力の伴わないナルシストを育てることになりかねません。とくに、子どもの成績がよくないときはなおさらです”と批判している。ほめてはいけない、ではなくて、そのほめ方が重要だという。
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