古典音楽家として
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 10:24 UTC 版)
「シヴ・クマール・シャルマ」の記事における「古典音楽家として」の解説
シャルマの最大の功績は、それまで古典音楽では使われていなかったサントゥールをインドを代表する古典音楽の楽器へと築き上げたことである。しかし、実際のところその道のりは平坦ではなかった。 古典音楽のラーガの演奏は、声楽を基礎にしているため、声を模写した音を引き伸ばし、音程を上げ下げするミーンド (meend)という奏法が重要であった。しかし、サントゥールは木の胴体に張られた弦を叩いて音を出すという構造上の問題から、ミーンドが困難であった。そのため、当初サントゥールの演奏に対する人々の反応は、二つに分かれたという。つまり、新しい音楽の誕生を喜ぶ人々と、それまでの固定観念に縛られ、シャルマの演奏に批判的であった人々がいたのであった。 そのようなさまざまな声が渦巻くなか、シャルマはサントゥールの楽器としての質を向上させ、撥さばきによって歌を歌うようなミーンド奏法を編み出し、独自の音楽スタイルを確立していった。それはメロディとリズムがバランスよく、高いクオリティで融合された、甘美な芸術音楽であった。
※この「古典音楽家として」の解説は、「シヴ・クマール・シャルマ」の解説の一部です。
「古典音楽家として」を含む「シヴ・クマール・シャルマ」の記事については、「シヴ・クマール・シャルマ」の概要を参照ください。
- 古典音楽家としてのページへのリンク