反射集光方式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 09:21 UTC 版)
平面鏡または凹面反射板を用いて放物面を形成し、集光する。凹面反射鏡は天体望遠鏡のものと同様に高価であるため、ほぼ用いられない。用途によって適した方式が分かれる。 既存の平面鏡を転用できるほか、反射板や鏡の製作が容易で製造コストが低い。太陽熱発電所から小型着火器までさまざまな用途に利用される。発電所では鏡を用いるものが多いが、小型のものでは金属をそのまま反射板として利用するものが多い。大型のものでは多数の小さな平面鏡を放物面の形に並べる方式が多い。長時間連続使用するには、太陽を追尾する必要がある。 ディッシュ型(皿型) 皿型の凹面反射板で集光して加熱する方式。一般的には小型ゆえに大きな熱量は得られないが、野外での調理など移動を伴う利用に適している。 トラフ型(雨樋型) 凹面反射板を雨樋状に長く伸ばし、凹面の集光部分に水を通す管を設置して加熱する方式。建設維持費用が安い。低い位置に密集させて設置できるため、砂漠や海上など強風地域に適している。狭い面積でも距離があれば設置できるため、比較的地形を選ばない。 タワー型(塔型) 放物面の中心部分に建てたタワーの一部に集光する方式。反射板または鏡が多く設置できるほど高い熱量が得られるため、大型になるほど平地に適している。 ビームダウン型(下方照射型) タワー型の発展形態である。カセグレン式天体望遠鏡に似た構造であり、放物面の中心部分の空中に凹面の二次反射板を設置して地上部分に再反射させ、集光する方式。 円周分割パラボラ(簡易作成パラボラ) 凹面鏡を円周分割方式で行うことにより、高精度、安価に集光を行う。
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