十二イマーム派法学の基本的特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 07:07 UTC 版)
「十二イマーム派」の記事における「十二イマーム派法学の基本的特徴」の解説
十二イマーム派は、歴史的・神学的に、イスラームの中で特異な位置を占めている。結局のところ、スンナ派、シーア派両派の相違の根源は、霊的指導者イマームを認知するか否かの点に尽きる。これは基本的に教義的(神学的)議論である。根源において著しい相違があれば、そこから派生する諸々の点においても違いが現れるのは必定である。つまり、シーア派ではあらゆる宗教的論議の基本といてイマームの権威を必須の条件とするのであって、彼らに結びつかない伝承は信憑性を疑われることになる。 一般にシーア派では自らの見解の基本を預言者の家族の中でも特異な構成員であるイマームの指示に置く。つまり、スンナ派では預言者の伝承(スンナ)を彼の教友を通じて伝えられた通りに受容するが、シーア派では彼の家族を通じて受け入れるのである。別の面からいえば、スンナ派法学派ではメディナ(特にマーレキー派)、イラク(特にハナフィー派)の主要な法学者の見解に従うのに対して、シーア派では預言者の末裔であるイマームの意見に従うということである。シーア派の中で主流である十二イマーム派では、六代目イマーム・ジャファル・サーディクが格別に枢要な位置を占めており、同派はジャファル派とも呼ばれる
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