医薬品の作用増強
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 15:39 UTC 版)
カフェインは幾つかの医薬品の効果を増強させる。例えば、シメトリド(英語版)とカフェインの合剤が有名である。また、処方箋無しでも使用できる頭痛薬などにも、例えば、アセトアミノフェンなどに配合する場合がある。 また、脳内のアデノシン受容体は、ドーパミン神経系のシナプスの後ニューロンに発現しており、ドーパミン受容体と共役の関係にあることから、アデノシン受容体にアデノシンが結合すると、ドーパミン受容体が不活性化され、シナプスでのドーパミンによる刺激伝達が抑制されるわけだが、この時にアデノシン受容体のアンタゴニストであるカフェインを服用すると、ドーパミンによる通常の刺激伝達が行われるようになる。なお、シナプス間隙近傍のアデノシンは、覚醒時に次第に増加してゆき、睡眠時に減少する性質を持っている。そのため、メタンフェタミンやメチルフェニデートを使用して、何日も睡眠していないと、これら薬物によりシナプス間隙のドーパミン濃度が高値に保たれていても、後ニューロンが刺激を受容できない状態になり、覚醒効果の低下が生じてくる。こうした状況では、カフェインの服用によって劇的な覚醒効果が得られる。
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