勤行_(真宗大谷派)とは? わかりやすく解説

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勤行 (真宗大谷派)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/23 07:09 UTC 版)

真宗大谷派における勤行(ごんぎょう)とは、寺院の本堂や門徒の家庭における「お内仏」[1]、又は携帯する事のできる「三折本尊」などの前で、合掌礼拝称名念仏し、経典・偈文などを読誦することをいう。「おつとめ」ともいう。 この項目では、門徒の家庭における勤行について説明する。


  1. ^ お内仏…仏壇に、御本尊(本山から授与された絵像や本山の「お裏点検」受けた木像)を納め、三具足などの仏具で荘厳したもの。在家は、一般に絵像を用いる。
  2. ^ 仏恩…阿弥陀仏に対する恩。
  3. ^ 師恩…七高僧や親鸞聖人・蓮如上人などの、阿弥陀仏の教えを導いて下さった師に対する恩。
  4. ^ a b c d e 中読…節を付けずに、二字一拍子位の速さで唱える。調声は、「歸命無量壽如來」と「五劫思惟之攝受」の句でする。「善導獨明佛正意」では、調声を行わない。
  5. ^ 浄土真宗では、位牌を用いないのが正式である。
  6. ^ 出典 - 『お内仏のお給仕と心得〈第二版〉』P.22
  7. ^ 地域により「なんまんだぶつ」「なんまんだぶ」と称える。
  8. ^ 調声人(ちょうしょうにん)…仏前に座る者が勤め、音程など、その勤行を取り仕切るもの。できれば、日替わりで調声人を務めるのが良い。法要・彼岸・盆などでお手次寺の住職が自宅に参られた時は、その住職が調声人になる。
  9. ^ これは御文が蓮如上人のお言葉である事から、調声人が御文を読み上げる所作が、蓮如上人からのお言葉を聞き、御文を読み上げる事で蓮如上人からのお言葉を伝えるという意味を持っているためである。
  10. ^ a b 金灯籠(きんとうろう)…金灯篭は、厳密には両度の御命日(前門首と宗祖の月命日)や法要の晨朝(朝の勤行)・初夜(夕方以降の夜の勤行)などに飾られるべき物である。平時には飾らずにしまっておく仏具であったが、末寺やお内佛において平時にも飾られる事が恒常化している。
  11. ^ 線香は、立てない。
  12. ^ 頂戴(ちょうだい)…勤行集を両手で持ち、頭礼しながら勤行本を床と平行に額の前に掲げあげる事。
  13. ^ 仏供(ぶく)…「ぶっく」とも。お供えする炊き立ての御飯のこと。本尊の前に上卓がある場合は、一対。上卓が小さい場合は、上卓と本尊の間に仏器台を置き、その上に備える。上卓が無い場合も同様に、仏器台を置いて備える。お脇掛が、九字・十字名号の場合は備えない。お脇掛が絵像(親鸞・蓮如)の場合は、それぞれの前に仏器台を置き備える。
  14. ^ 仏器(ぶっき)…仏飯器の事。
  15. ^ 盛糟(もっそ)…大谷派では、仏供は盛糟と呼ばれる抜型を用いて、蓮の実に似せて円筒形に高く盛る。
  16. ^ 供笥(くげ)…「供華」とも。在家用は、小さい物が多いので小餅を数個重ねる。供笥は、八角形の物が大谷派用で、報恩講用の「金供笥」(「金濃供笥」)と、一般行事用の「木地供笥」がある。「木地供笥」が入手できない場合は、「金供笥」を用いる。
  17. ^ 和讃の回り口…回り口とは、毎日順次読み進めていく事。和讃の場合は、正月より最初の『浄土和讃』第一首「彌陀成佛ノコノカタハ」から、三首(六首)ずつ『高僧和讃』・『正像末和讃』まで順次読み進める事。
  18. ^ a b 同朋奉讃式…「正信偈」草四句目下⇒念仏(同朋奉讃用)・和讃(お早引の形式)⇒回向(無淘)
  19. ^ a b 焼香…浄土真宗では、火をつけた香炭に抹香(沈香・五種香)を2回くべる事をさす。その時、香を頂くことはしない。
  20. ^ 彼岸会の打敷…春季・秋季共に冬用打敷を用いる。
  21. ^ a b c 華束(けそく)…供笥に小餅を盛ったもの。
  22. ^ 盂蘭盆会の打敷…夏用打敷を用いる。蓮の柄の打敷を用いる事ができれば、なお望ましい。
  23. ^ 切子灯籠…「切籠」とも。上部が八角形の「火袋」になっていて、内部に油または、蝋燭、電球などで灯りを灯す。下部は切り紙に竪に細かく切れ目を入れた「尾」を底部の四辺に垂らした独特の形状の盆灯篭。「火袋」の隅角(上側・中側)には、尾と同色の「垂れ」をつける。
  24. ^ 大谷派用切子灯籠…火袋は赤と紺。尾と垂れは、白・赤・紺の三色を段々にしたもの。本願寺派用の切子灯篭は、色などが異なる。
  25. ^ 出典 - 『大谷派寺院 年中諸法要行事』P.36
  26. ^ 出典 - 『お内仏のお給仕と心得』P.72
  27. ^ 浄土真宗では、「日の吉凶に惑わされない」という教義のため、一般にいう「一夜飾り」で鏡餅を備える。
  28. ^ 本文の後ろにある奥書…「あなかしこ あなかしこ」(「如件」)より後ろの文章。
  29. ^ 出典 - 『お内仏のお給仕と心得〈第二版〉』P.66


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