勤務医による日本医師会への批判
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/06 22:57 UTC 版)
「日本医師会」の記事における「勤務医による日本医師会への批判」の解説
日本医師会は「診療報酬にしか興味がない圧力団体である」との批判もある。『誰も書かなかった日本医師会』では、過去に日本医師会を牛耳っていた会長武見太郎が、著者に対して「会員の3分の1は欲張り村の村長だ」と述べたとの記述がある。また医療政策についても、開業医の利益を優先し、勤務医をないがしろにしていると指摘されている。 日本医師会自身も2012年の定例記者会見で、日本医師会の現状が開業医のための団体になっていることを認め、「多くの勤務医にとって、相変わらず医師会は疑念の対象で、診療報酬でも冷遇されてきた」「B会員として勤務医は冷遇され議決権もない」「医療安全調査委員会設置問題でも勤務医の考えを分かっていない」「幹部が開業医ばかりで勤務医の意見を聞かない」と考えていると述べている。「確かに変わった」と勤務医たちから感じられる方策が、日本医師会には必要と指摘されている。 日本医師会の最高意思決定機関は代議員会だが、その代議員の選挙が都道府県医師会に委託されているため、階層的組織である現況のもと、必然的に長年会務に携わった比較的高齢の会員のみで構成され、若手の会員からは甚だしく年齢構成が偏っているとの批判がある。一方で若い医師は、業務に多忙であり、無給ボランティアに限りなく近い、医師会業務を嫌う会員が大半である。更に高い年齢層だけでなく、時間に余裕がある割合の高い開業医らが代議員の大半を占める。2011年8月での勤務医は日医会員の47.2%いるのに、代議員357人中38人で勤務医代議員は10.6%しかいない。
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