勤務中の睡眠
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/05 14:20 UTC 版)
勤務中の睡眠についての考え方は雇用者により様々である。ある会社では、生産性を高めるために勤務中に仮眠休憩をとる事を認める制度を設けている。その一方で、別の会社では従業員に対して勤務中の睡眠を厳しく禁じ、例えば監視カメラを用いて、勤務中に寝ている従業員がいないか監視する場合もある。規則に違反して勤務中に眠った従業員は懲戒処分を受ける場合もある。 従業員の中には、認められた休憩時間の間のみ、睡眠、仮眠、あるいはパワーナップをとる者もいる。この場合の仮眠も、会社の方針により許可されている場合と禁止されている場合がある。無給の休憩時間内であっても寝る事を禁ずる会社もある。その理由は様々だが、例えば、眠っている従業員はプロフェッショナルな仕事をしているようには見えないから、あるいは従業員が緊急事態に即座に対応できる事が必要だから、あるいは法令上の規制が理由という場合もある。勤務中に眠ると他人に危険を与えるような種類の職業の場合は、勤務中に眠ってしまうと法令上の制裁を受ける場合がある。例えば、航空機パイロットの場合、免許剥奪の処分を受ける場合もある。 戦時中のアメリカでは、哨兵が勤務中に眠ってしまった場合、それは軍法(Uniform Code of Military Justice)によれば死刑にもなりうる罪であった。朝鮮戦争中、米国のある兵士は、見張り所で眠ってしまった罪で重労働10年の刑を言い渡されたが、その後控訴審で原判決破棄により釈放された。帝国陸軍においても、陸軍刑法第48条において、哨兵が睡眠や酩酊により職務を怠った場合は、敵前の場合五年以下の禁固刑、その他の場合一年以下の禁固刑と定められていた。
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