動物の権利とホロコースト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 01:20 UTC 版)
「動物の権利」の記事における「動物の権利とホロコースト」の解説
2003年にPETAは「あなたの皿の上のホロコースト」と題した巡業展示会を行った。この展示では強制収容所におけるユダヤ人のイメージと、殺され虐待される動物たちのイメージを重ね合わせている。この展示ではPETAの会長であるイングリッド・ニューカーク (Ingrid Newkirk) の次のような言葉が紹介されている。「強制収容所では600万人ものユダヤ人が死にました。しかし、今年60億羽のブロイラーが屠殺場で死んでいきます」 アメリカ、ウイスコンシン州の動物の権利運動家の企画「The National Primate Research Exhibition Hall」においては、その企画自体をアウシュビッツのホロコースト記念館になぞらえ、展示の中でホロコーストとの比喩を行っている。2001年には動物の権利のサイトのmeat.org で「ホロコーストの犠牲者たち」と紹介した動物の写真により構成された「動物のホロコースト」と題したセクションを設けた。シアトルの「The Northwest Animal Rights Network」は、ホロコーストの犠牲者の裸の死体が列んでいる写真と一緒に死んだ牛の写真を列べ、中央に大きな鉤十字を配した広告を配布した。 名誉毀損防止同盟 (ADL) は、動物の権利の運動にホロコーストの比喩を使うのは「600万人のユダヤ人の殺害を矮小化するもの」であるとして批判した。PETAの会長、イングリッド・ニューカークはこの運動がある人々を傷つけることになってしまったとして謝罪の意を表明した:「これは決して我々が意図したことではないが、大変申し訳なく思う」と。 ユダヤ人のノーベル賞受賞者アイザック・バシェヴィス・シンガーは「動物にとって、毎日はトレブリンカだ」と述べた。 なお、ナチスによるホロコーストと動物の虐殺を同一視する歴史家やホロコースト研究家には、チャールズ・パターソンがいる。
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