副作用と有害事象
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/20 15:22 UTC 版)
モルヒネのような消化管への作用は弱いが、それでも副作用として最も多いのは悪心嘔吐であり、注射剤で6.1%の症例に観察される。悪心嘔吐の次に多いのは、中枢神経の抑制作用による傾眠(注射剤で5.1%)である。呼吸抑制は頻度不明であるがしばしば問題となり、拮抗剤としてドキサプラム、ナロキソン、ナロルフィン等が使用される。麻薬拮抗剤であるレバロルファンはペンタゾシンには無効である。モルヒネと比較して幻覚などの精神症状が出やすいとされるが、これはペンタゾシンのκオピオイド受容体の作用(不安、悪夢、離人感)であると言われる。高容量では高血圧や頻脈を起こす可能性がある。心筋梗塞後の急性期の患者には、再梗塞を起こすリスクを増やすため投与は避けた方が良いとされる。有害事象としてごくまれに無顆粒球症や多形性紅斑、中毒性表皮壊死症が報告されている。乳酸ペンタゾシン(TALWIN:日本では未発売)を頻回に皮下注射していると、敗血症や注射部位の壊死が起こることがあり、手足の切断が必要になるケースもある。
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