切断とポリアデニル化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 22:31 UTC 版)
詳細は「ポリアデニル化」を参照 pre-mRNAの3'末端のプロセシングでは、3'末端の切断と約250塩基のアデニン残基の付加によるポリ(A)テールの形成が行われる。切断とアデニル化反応は、ポリアデニル化シグナル配列(5'-AAUAAA-3')がpre-mRNA分子の3'末端の近傍に位置しているときに起こる。この配列に続く別の配列(通常は(5'-CA-3'))が切断部位である。通常、pre-mRNA分子のさらに下流にはGUに富む配列が存在する。この配列エレメントが合成された後、複数のサブユニットから構成される2つのタンパク質、CPSF(英語版)(cleavage and polyadenylation specificity factor)とCStF(英語版)(cleavage stimulation factor)がRNAポリメラーゼIIからRNA分子へ転移して配列エレメントに結合し、別の切断因子やポリ(A)ポリメラーゼ(英語版)を含むタンパク質複合体が形成される。この複合体は、ポリアデニル化シグナル配列とGUリッチ配列の間の5'-CA-3'配列の部位でRNAを切断する。その後、ポリ(A)ポリメラーゼがATPを前駆体として約200個のアデニル酸をRNA分子の3'末端に新たに付加する。ポリ(A)テールが合成されると、複数のポリ(A)結合タンパク質が結合し、3'末端をリボヌクレアーゼによる分解から保護する。
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