分類学と命名
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/06/10 15:05 UTC 版)
「ラクタリウス・インディゴ」の記事における「分類学と命名」の解説
初め、1822年にアメリカの菌類学者ルイス・デイビッド・ド・シュヴァイニッツによって Agaricus indigo として記述されたが、のち1838年にスウェーデンのエリーアス・フリースによって Lactarius 属に移された。ドイツの植物学者オットー・クンツェは、彼の1891年の論文 Revisio Generum Plantarum の中で Lactifluus indigo と命名したが、この改名提案は受け入れられなかった。ヘスラーとスミスは1960年に北アメリカに分布する Lactarius 属に関する論文を著し、その中で、青色の乳液と粘着性のある青い傘という特徴を有するものの群である、サブセクション Caerulei の基準種と本種を定義した。1979年、彼らは Lactarius 属以下の分類法を見直し、乳液の色、および空気にさらしたあとに色の変化が見られることから、本種を Lactarius 亜属に置いた。彼らは以下のように述べている。 種から種への進化の過程のひとつとして、青色や紫色といった着色の程度の変化は、さらなる研究を行うに値する興味深い現象である。完全に青色である L. indigo は進化の終端にある。L. chelidonium およびその変種 chelidonioides、L. paradoxus、L. hemicyaneus は L. indigo に至る中途のものであると考えることができる。 種小名の indigo はラテン語の「インディゴブルー」から採られている。英語での一般名として、"indigo milk cap"、"indigo Lactarius"、"blue milk mushroom"、"blue Lactarius" がある。中央メキシコでは "añil"、"azul"、"hongo azul"、"zuin"、"zuine" として知られ、ベラクルスやプエブラでは青色を意味する "quexque" の名で呼ばれる。 日本ではルリハツタケと呼ばれている種が、実際には別種の Lactarius subindigo Verbeken & E. Horak であるとする説が出されている。この L. subindigo は2000年に新種記載され、中国、インド、パプアニューギニアで発見されている。
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