分散トランザクション機能
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 05:58 UTC 版)
「トランザクションモニター」の記事における「分散トランザクション機能」の解説
1970年代までのTPモニタは分散トランザクション機能を装備していなかった。すなわち、ローカルトランザクションと分散トランザクションが未分化であったが、1970年代後半から分散トランザクションの研究が進展して、1980年代に商業TPモニタにも実装されるようになる。一例としてジム・グレイ (James Nicholas "Jim" Gray) が1978年に分散トランザクションのアトミックコミットメントプロトコルである2相コミットプロトコルを発表しており、今日のTPモニタに例外なく実装されている。 IBMでは80年代当初、2相コミットプロトコルを独自の通信規格SNAのLU6.2内に実装し、自社TPモニタ間の分散トランザクションを実現した。しかし、分散トランザクションでは異機種間トランザクションを実現しなければならないので各種プロトコルやプログラムインタフェースが標準化された。プログラムインタフェースでは1990年から93年にかけてX/Openモデルが発表されて業界標準となっている。ただし、X/Openモデルでも遠隔サイト用に特定TPモニタ依存のRPCが多用されており、社外システムの標準ではなかった。 その後、進展したダウンサイジングによるUNIXサーバとTCP/IPの浸透、インターネットの広がりにより、X/Openモデルに 準拠したトランザクションモニターが、各ベンダーから製品化された。 オープン系トランザクションモニタの著名なものとしては、BEA社のTuxedo、日立のOpenTP1、NECのTPBASEなどがある。IMSやCICSもX/Openモデルに対応している。またこれらのTPモニタは以下に示すWebサービスベースの分散トランザクション業界標準用のアタッチメントを追加しつつある。
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