先史時代のミクロネシア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 07:59 UTC 版)
「ミクロネシア」の記事における「先史時代のミクロネシア」の解説
この地域の考古学的研究はまだ発展途上であり、はっきりしたことはわかっていないが、今から4200年前頃までは無人島であった。ミクロネシア西部のマリアナ諸島には、今から3500年前頃から人が移住してきており、土器や石器、貝製装飾貝類をつくり、サンゴ島内での漁労などを行い暮らしはじめた。文化的に見て、最初にフィリピン周辺から直接パラオ、ヤップなどに植民したオーストロネシア系グループと、後に西ポリネシア方面からカロリン諸島に植民したオーストロネシア系グループがいたのではないかと推測されている。 この地域の先住民の文化を最も強く特色づけているのは、シングル・アウトリガー・タイプの航海カヌーであり、彼らはこれを用いて広範な交流を行っていた。特にヤップ島はこれらの島々の中でも最も強力な権力を持ち、カロリン諸島の島々から定期的にヤップ島まで貢ぎ物を届ける航海(サウェイ交易)が行われていた。ヤップ島の酋長の権力は現在も強く、カロリン諸島の島々に対して一定の権威を保持している。 また、巨石文明が築かれた島もあり、マリアナ諸島のラッテ・ストーン、ポンペイ島のナンマトル遺跡、コスラエ島のレラ遺跡などが現存している。
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