元帥夫人マリー・テレーズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 02:55 UTC 版)
「ばらの騎士」の記事における「元帥夫人マリー・テレーズ」の解説
声種はリリックソプラノ。オーストリア陸軍元帥であるヴェルデンベルク侯爵の夫人で、一般には「元帥夫人」またはドイツ語で「マルシャリン」と呼ばれる。シュトラウスの説明では年齢は32歳未満とされる。公務や趣味の狩などでしばしば家を空ける夫とは年齢が離れている。いとこで青年貴族のオクタヴィアンと愛人関係にある。内省的で、いずれは若い愛人も自分を捨てて去っていくのだという諦念をもっている。台詞からはオクタヴィアン以前にも愛人がいたとの解釈も可能である。侯爵夫人としての気品をそなえる歌唱および舞台での演技力と、長大なモノローグや愛人との重唱では微妙な心の揺れを表現することが求められる難しい役である。かなり名をなしたベテランが演じることが多く(ゾフィーやオクタヴィアンから転じた例も少なくない)、この役を得ることはドイツオペラ系ソプラノ歌手の夢でもある。このオペラの実質的な主人公であるにもかかわらず、2幕には登場しない。出ずっぱりとなる1幕の長丁場を終えると後は3幕の後半までは全く出番が無い。
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