像種
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 14:46 UTC 版)
西国三十三所の札所本尊はすべて観音菩薩である。なお、札所本尊と寺院全体の本尊とは異なる場合もある。たとえば、4番施福寺では札所本尊は千手観音であるが、寺本尊は弥勒菩薩であり、21番穴太寺では札所本尊は聖観音であるが、寺本尊は薬師如来である。 観音菩薩(観世音菩薩、観自在菩薩)の像には、一面二臂の聖観音(しょうかんのん)の他に、十一面観音、千手観音など、さまざまな超人間的性質をそなえた変化観音(へんげかんのん)がある。西国三十三所の札所本尊を像種別にみると、以下のとおりで、千手観音像がもっとも多い。 千手観音 15か寺 十一面観音 7か寺 聖観音 4か寺 如意輪観音 6か寺 馬頭観音 1か寺 准胝観音 1か寺 不空羂索観音 1か寺 上記の合計は33ではなく35になっている。これは、31番長命寺において千手観音、十一面観音、聖観音の3体を本尊とし、「千手十一面聖観音三尊一体」と称しているためである。文化財として貴重なものも多く、5番葛井寺の千手観音像、9番興福寺南円堂の不空羂索観音像は何れも国宝に指定されている。
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