像容と持物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/27 15:03 UTC 版)
観音像には十一面観音、千手観音、如意輪観音など、多面多臂の変化(へんげ)観音と、こうした超人間的な姿ではない、1面2臂の観音像があり、後者を指して「聖観音」または「正観音(主に三寶院流)」と称する。密教では聖観音、十一面観音、千手観音、如意輪観音、馬頭観音、准胝観音(または准胝観音に代えて不空羂索観音)を「六観音」と称している。 聖観音の像容は、前述のように1面2臂の菩薩形で、持物(じもつ)は左手に蓮華を持つのが一般的だが、必ずしも一定していない。水瓶や蓮華を持物とするが、厳密には、左手に未開敷の蓮華を胸前に持ち、同じく胸前右手をたててその花びらを開こうとする胎蔵曼荼羅中台八葉院・蓮華部院の観音の姿が正統とされる。観音像の標識としてもっとも見分けやすいものは、頭上、頭髪部の正面に化仏(けぶつ)と称する阿弥陀如来の小像を置くことで、この点は千手観音など他の観音像にも共通した特色である。
※この「像容と持物」の解説は、「聖観音」の解説の一部です。
「像容と持物」を含む「聖観音」の記事については、「聖観音」の概要を参照ください。
- 像容と持物のページへのリンク