保型形式のラマヌジャン・ピーターソン予想
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「ラマヌジャン・ピーターソン予想」の記事における「保型形式のラマヌジャン・ピーターソン予想」の解説
佐武 (1966) は、ラマヌジャン・ピーターソン予想を GL2 の保型表現の言葉を使って再定式化した。それは保型表現の局所成分が主系列表現であるという形を採っており、佐武はこの条件が他の群の上の保型形式へのラマヌジャン・ピーターソン予想の一般化になっていると予想した。言い換えると、カスプ形式の局所成分は緩増加ということである。しかしながら、何人かの研究者はanisotropic群で反例を発見している。この場合は無限遠点にて成分が緩増加でない。黒川 (1978) とHowe & Piatetski-Shapiro (1979) は、表現 θ10 に関係するユニタリ群 U2,1 とシンプレクティック群 Sp4の、殆ど至る所で整律されていないような保型形式を構成し、一部の準分裂(quasi-split)や分裂群に対してさえ、この予想が偽であることを示した。 反例が発見されたのち、Piatetski-Shapiro (1979) は予想の修正版を提出した。一般ラマヌジャン予想の現行の定式化は、連結な簡約群の大域的にジェネリックな尖点保型表現を扱っている。ここで言うジェネリック(生成的)とは、その表現がホイッテーカーモデル(英語版)をもつという意味である。これは、そのような表現の局所成分が緩増加であると主張している。ラングランズの観察によると、GL(n) の保型表現の対称べきのラングランズ函手性を確立すれば、ラマヌジャン・ピーターソン予想を証明できる。
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