作曲作品と特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 16:45 UTC 版)
デビュー当時から、ラヴェル、ストラヴィンスキー、アジアの伝統音楽の影響を受けた豊穣な響きと、生命の根源に直結したエネルギーと哲学的な思索に基づく創作を行った。 「アジア的な発想をもった、生命の根源に直結したエネルギー」を志向して《交響曲第1番》や《管弦楽のための前奏曲》を完成させ、《ピアノ協奏曲第1番》《ピアノ協奏曲第2番》、そして、邦楽器への作曲をへて、《チェロ協奏曲》、さらにはオペラ《沈黙》の作曲に至る。アジア、東洋に求めた創作の源泉は、オペラ《沈黙》を経て、人間性の回復や、存在そのものへの深い思索へと向かう。 《交響曲第2番》では、「アジア」だけにこだわることなく、人間そのものへの深い眼差しによって、自身の音楽を展開するようになった。 最晩年の《ゲッセマネの夜に》では、キリスト最後の夜を題材にしたジョットの絵画の複製を見て、人間存在が持つ逃れられない原罪と、深い哀しみを音楽に込めた。
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