余裕水深
読み方: よゆうすいしん
【英】: under keel allowance
略語: UKA
【英】: under keel allowance
略語: UKA
同義語として従来は under keel clearance(UKC)、bottom clearance が用いられていたが、1981 年 1 月に IMCO(現 IMO )において UKA と呼ぶように統一され、「余裕水深」あるいは「船底間隙」と訳されている。 水深と船舶の喫水の差すなわち、文字どおり、船体の最下部に位置する keel(竜骨)と海底との間の垂直距離をいい、太平洋横断航路などの深水域にあってはなんら問題視されるものではないが、マラッカ・シンガポール海峡のような浅水域を航行する際には、船底が海底と接触しないように十分な UKA を確保することが必要である。UKA は、(1) 船体の航走・動揺による船体沈下量(船舶が浅水域航行中に生じる現象)、(2) 海図記載の水深の誤差、(3) 気象・海象その他の四面の環境、(4) 安全に対するマージンなどを考慮して決定される。UKA の適正量については種々の提案がなされているが、一例として、ヨーロッパ水先人協会では安全上、(1) 外海水域(マラッカ・シンガポール海峡など)では船舶の喫水の 20 %、(2) 港外水路では喫水の 15 %、(3) 港内では同じく 10 %の UKA が必要であるとしている。また、IMO はマラッカ・シンガポール海峡における VLCC の UKA を 3.50m 以上と定めている。 |
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