他の9世紀の著者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 17:58 UTC 版)
哲学者・数学者・天文学者のクスター・イブン・ルーカ―(Qusta ibn Luqa)は反射視学の論考を残している。ガレノスに倣って、プネウマが神経を通って眼と脳を繋ぐとするが、視線に関する記述はエウクレイデスに似る。 アフマド・イブン・イーサ―(Ahmad ibn Isa)は、『ユークリッドの視覚の理論に基づく視学と鏡』を著したこと意外、何も伝わっていない。著作の内容から9世紀に活躍したとする見解が多い。本書は視学、反射視学、光を集める鏡の配置(burning mirror)、眼の構造や仕組み、眼の病や視覚の異常、虹や暈の理論など、光と視覚に関する様々な話題をあまり相互に関連させることなく網羅する。視覚論においては、眼からの放出物が太陽に照らされた空気を変容させるとする点はガレノスやストア派に近いが、眼からの放出を太陽光とは異なった種類の「光」とし、円錐状に広がる空気の変容も「射線」と表現する。遠距離の四角形が丸く見える現象については、ユークリッドのように視線の隙間を用いるのではなく、四角形の対角線と一辺の長さの差が眼の解像度以下になるからだ、としている。
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