他の安定の島
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/02 05:13 UTC 版)
Z = 114, N = 184付近の主な安定の島を超える閉殻は、さらなる安定の島を生じさせる可能性がある。より重いダブルマジック核の周りに2つの重要な島が存在するかもしれないと考えられている。1つ目は354126(中性子228個)付近であり2つ目は472164もしくは482164(それぞれ中性子308, 318個)付近である。これらの同位体は自発核分裂に特別耐性があり、アルファ崩壊半減期が年単位で測定可能であるため、フレロビウム近くの元素と同程度の安定性を有する。このような概念は2008年のアメリカ化学会第235回全国大会でユーリイ・オガネシアンにより提案された。しかし、そのような重い核の陽子間の十分大きい電磁反発力により安定性が減少し、おそらく未結合共鳴として一時的にしか存在できないであろう。このことは、中間の同位体、そしておそらく「不安定の海」の中の元素は急速に核分裂を起こし本質的に存在しないという理由でこれらの島を主な核図表から孤立させるという付加的な結果をもたらすかもしれない。これらの元素は既知の元素よりもはるかに重いため、それらの合成には新しくより強力な粒子加速器が必要になると考えられている。
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