仕組み船
【英】: tie-in ship
主にわが国の輸出入貨物の輸送に従事する船を外国船主がわが国の造船所で建造し、これをわが国の海運会社が用船して運航するものをいう。外国船主がわが国の造船所で船舶を建造する場合は、輸出船として日本輸出入銀行の長期低利融資を受けられるメリットがある。一方、わが国の海運会社の船舶建造については計画造船の制度があり、その対象船舶には日本開発銀行の長期低利融資が受けられるが、海運二法の整備により海運業の再編成が進められ、再編成の対象外となった企業は計画造船の割当てを受けられなくなったことから、枠外の有力企業が仕組み船方式を取り始めた。しかし、その後昭和 40 年代後半の需要拡大に応ずるための船舶大量建造に計画造船の資金枠が必ずしも十分でなかったこと、円の実質的切り上げ、日本人船員費の高騰のため計画造船のコスト競争力が相対的に低下したことなどにより、上記計画造船適格企業も仕組み船を船舶建造の一手段とするようになってきた。今後は丸シップの動向、計画造船制度の変化などによって仕組み船の形態も変化すると考えられる。 |

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