介護とだっこ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/15 09:57 UTC 版)
この運搬方法はロマンチックな側面だけではなく、介護の現場でも被介護者が入浴や用便の際や、移動に際して車椅子に乗せ替える場などでも見受けられる。しかしこの運搬方法は持ち上げる際に、運搬される側の相手が健康であれば腕の力のほかにも腹筋や背筋・脚力を使って運搬者に飛び付いて「運びやすい」よう協力できるものの、高齢者や病人の場合にはこういった協力が難しいこともあり、寝床から持ち上げる際には、運搬者側の腰に負担が掛かる。 ある程度慣れた者であれば重心移動もスムーズにでき、腕力もつくが、慣れない内は腰を傷めたり要介護者が投げ出されたりといった事故も懸念される。こと家庭内で高齢者が高齢者を介護する老老介護ではこういった問題から十分な看護ができず床ずれを起こしたり、介護者が腰を傷めて要介護者になってしまったりという問題も見られる。 この点で、介護者の力仕事を機械的にサポートしようというアプローチもあり、家庭内で簡易ホイスト(天吊クレーン)を利用したり、あるいはパワーアシストスーツを利用したりロボットに代行させるといった模索も見られる。 なお応急処置などの範疇では、負傷者や失神者を一人で運搬する方法はいくつかの様式があるが、安定性の良くないお姫様だっこで運搬することはむしろ稀で、いわゆる「ファイヤーマンズキャリー」と呼ばれる方法がよく知られているが、応急的なものでは危険からいち早く移動させるため「足は引きずる」ような運搬法も見られる。
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