人の活動によって湿原が成立
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 05:41 UTC 版)
「丸山湿原群」の記事における「人の活動によって湿原が成立」の解説
丸山湿原群は幅の広い緩やかな傾斜の谷底に形成されており、透水性の悪いシルトを主体とする地層が約1メートルの深さまで堆積している。湿原最深部にあった植物片の分析結果から、丸山湿原群が成立したのは300 - 400年前の江戸時代であったと推定されている。里山が燃料や肥料の確保のために活発に利用されるようになって柴や落ち葉が刈られ、里山のはげ山化が始まったのも江戸時代とされている。丸山湿原群がある西谷地域は戦国時代末期から江戸時代初期にかけて多くのため池が作られ新田開発が行われて村々の石高が増えている。丸山湿原群周囲の地質は凝灰岩からなっており、湿原周囲の山には凝灰岩が風化した非常に細かいシルトが分布している。はげ山のシルトは降雨によって谷に運ばれて堆積し水はけの悪い湿潤な場所ができ、はげ山から流出してくる水分によって湿原が成立した。丸山湿原群が大きく成長できたのは周辺の山から供給されるシルトの量が、谷から下流へ流出するシルトの量よりも多かったことが原因と推定される。
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