乳汁の成分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/26 15:29 UTC 版)
タケニグサ属である植物の葉、葉柄、地上茎などの植物体に、伐り傷を付けたり、折ったりすると滲出してくる、橙黄色の乳汁の中の成分には、ケシ科の植物に特有のアヘン系植物アルカロイド(Alkaloid)である、モルヒネ類似物質で麻酔薬成分のプロトピン(protopine)、ホモケリドニン(homochelidonine)、サンギナリン(sanguinarine)、ボッコニン(bocconine)、ボッコノリン(bocconoline)、ケレリスリン(英語版)(あるいはケレリトリン、chelerythrine)塩、αーアロクリプトフィン(α-allocryptopine)等の麻酔薬と同じ成分を含み、そのままでは有毒となる。また、かつては民間療法で皮膚病や虫さされに、外用薬として生の乳汁を塗布して使用されていたが、逆に炎症を発症することもある。なお、サンギナリン、プロトピン、ケレリスリンは同じように、橙 - 黄色の乳汁を含むケシ科の植物であるクサノオウ(草の王/草の黄)、カナダケシにも含まれている。麻酔薬、鎮痛剤の成分であり、外用薬や一部内服薬にも用いるとされるが、タケニグサ属と同一物質であるので、そのままでは同じく有毒である。 晩春 - 初夏に掛けてのタケニグサの草姿。葉の形と、白い茎がわかる。 晩夏のタケニグサの未熟果。
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