久大線機関車ボイラー破損事故
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 22:45 UTC 版)
「日本の鉄道事故 (1949年以前)」の記事における「久大線機関車ボイラー破損事故」の解説
1930年(昭和5年)4月6日 久大本線(当時の路線名は大湯線)鬼瀬駅 - 小野屋駅間を走行中の豊後森行き下り第5列車を後進牽引(ボイラー側を客車に向けて牽引)していた機関車(8550形8610)のボイラーが破裂。煙室扉が開き、熱水(飽和蒸気または水性ガスの説あり)が機関車直後に連結されていた客車内に吹き込んだ。ボイラーへの給水が不十分であったことに加え、後進牽引で上り勾配に入ったために火室の天井部に水のない部分が生じて一部が空焚き状態となり、温度上昇により火室の天井板が外れて高圧水蒸気が噴出したことが事故の原因であるとされた。機関車直後の客車に乗り込んでいた乗客24名が重度のやけどを負い、即死した者はいなかったものの最終的に22名が死亡した。運転士と機関助士はやけどを負ったものの生存し、刑事裁判で運転士は禁錮2か月、機関助士は禁錮3か月の判決を下されている。この事故を機に、後進牽引を極力抑えるため、終点駅への転車台設置が進められた。
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