中性化の機構
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/04 02:46 UTC 版)
コンクリートの中性化は、大気中の二酸化炭素(CO2)がコンクリート内に侵入し、炭酸化反応を引き起こすことにより、本来アルカリ性である細孔溶液のphを下げる現象である。中性化はコンクリート表面より進行し、鉄筋などの鋼材位置に達すると、不動態被膜を破壊する。これにより鋼材を腐食させ、腐食生成物の体積膨張により、コンクリートのひび割れ・剥離を引き起こし、耐荷力など構造物の性能低下が生じる。また、ひび割れが発生したコンクリートはさらにCO2の侵入を促すため、中性化によるコンクリート構造物の劣化、雨水等の浸入による鉄筋の腐食を加速させることが知られている。そのほか、湿潤状態より乾燥状態の方が、一般に中性化の進行は早い。 ただし、中性化してもコンクリート自体の強度が低下するわけではないので、無筋コンクリートの場合は問題にならない。 中性化進行の予測式は、 y = b t {\displaystyle y=b{\sqrt {t}}} y:表面からの中性化深さ (mm)、t:時間 (年)、b:中性化速度係数 (mm/√年) で表される。
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