中国でのキャリア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/16 17:09 UTC 版)
1999年、蒲は中国科学院に上海に拠点を置く神経科学研究所(ION)を共同で設立し、その所長を務めた。それから10年間はバークレーと上海を行き来していたが、頻繁な移動を負担に感じ、上海での研究に専念することにした。バークレーの教授を退官し、名誉教授となった。2017年に中華人民共和国の市民権を取得し、1980年代に取得していたアメリカ合衆国の市民権を放棄した。 IONの蒲の研究チームは、2017年後半に、胚分割ではなく、羊のドリーの誕生に使われたのと同じ体細胞核移植(英語版)(SCNT)を用いた史上初のクローン霊長類となるカニクイザルの中中と華華を誕生させた。蒲によれば、この実験の主な意義は、動物実験(英語版)に使用するための遺伝的に同一のサルを作り出すことができるということである。カニクイザルはすでに動脈硬化の研究のためのモデル生物として確立されているが、蒲は2018年1月にNPRのニュース番組"All Things Considered"に出演した際、パーキンソン病やアルツハイマー病といった病名を挙げ、神経科学の実験に使用するということを強調した。 蒲は自分のキャリアを「ランダムウォーク」(行き当りばったり)と喩え、「興味深い問題に出くわしたら、自分が貢献できる限りその問題に取り組みます。そして、次のステップに進みます」と語った。
※この「中国でのキャリア」の解説は、「蒲慕明」の解説の一部です。
「中国でのキャリア」を含む「蒲慕明」の記事については、「蒲慕明」の概要を参照ください。
- 中国でのキャリアのページへのリンク