中世とルネサンス期の文献
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/24 23:54 UTC 版)
「ルノー・ド・モントーバン」の記事における「中世とルネサンス期の文献」の解説
現存する最も古い文献は、12世紀後半に成立したと考えられている韻文で形成されている武勲詩、『エイモン公の4人の息子』である。これは18,489のアレクサンドランからなるもので武勲詩としても最長のものの一つである。 13世紀以降、これとは別にルノーの物語が作成されて行った。もとの物語とともに、これらは「ルノーの物語群」と呼ばれている。内容としては、従兄弟で魔法使いのモージの若いころ、あるいはマラージの死を題材にしたものなどがある。 14世紀、15世紀にはルノーの武勲詩は散文のものと変化していった。いくつかの版を見たところ、散文になった『エイモン公の4人の息子』は15世紀後半から16世紀半ばころのフランスにおいて最も人気のある騎士物語りだったようである。 ルノーの物語はヨーロッパ中でも成功をおさめた。13世紀の始めにはイギリスでも知られるようになり、散文の版、韻文の版がともに14世紀イタリアで存在していた。ルノーはイタリア・ルネサンス期の叙事詩でも重要な活躍をしており、ルイジ・ブルチの『モルガンテ』(Morgante)、マッテーオ・マリーア・ボイアルドの『恋するオルランド』、ルドヴィーコ・アリオストの『狂えるオルランド』でも重要なキャラクターとして活躍している。
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