世界の主なダム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 17:45 UTC 版)
現在、世界における最大の堤高を有するダムはタジキスタンに建設されている水力発電用のログンダムで335メートルの高さがあり、完成すれば東京タワー(333メートル)を超える高さとなる。現在既設ダムで世界一であるヌレークダム(300メートル)も同じタジキスタンの同一河川にある。堤高200メートル以上のダムを型式別で見るとアーチ式コンクリートダムが最も多く、続いてフィルダムが多い。 また、総貯水容量では人造湖単体としてはジンバブエとザンビアの間に建設されたカリバダムが最も容量が大きい。その総貯水容量は実に約1,806億立方メートルであり、日本最大の自然湖である琵琶湖(約27億立方メートル)の約67倍の容量を誇っている。自然湖をダム化したものを含めると、ウガンダに建設されたオーエンフォールズダムの約2兆7000億立方メートル(琵琶湖の約1,000倍)が最大であるが、容量の9割はヴィクトリア湖の容量であり、ダムによる増加分は2,700億立方メートルである。その他、堤高の高いダムに関しても、容量が100億立方メートル級のダムが軒を連ねている。面積においてもカリバダムが約5,180平方キロメートルと世界最大の広さを有し、三峡ダムのように貯水池延長が約500キロメートルという規模を持つダムもある。 ダムによる水力発電量ではブラジル・パラグアイ・国境にまたがるイタイプダムがかつて世界最大であり、その最大出力は1260万キロワットと日本最大の水力発電所である神流川発電所(群馬県・長野県。282万キロワット)の約4.5倍もの電力を供給する。2009年に中国・長江で完成した三峡ダム(長江)では2012年に2250万キロワットまで発電能力を増やし、イタイプダムのそれを大きく上回った。
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